こんにちは!Hideyukiです!
ちょっと入用になりまして、今使っているよりも大型の自由雲台ベルボンQHD-G7ASを買ってみたのでレビューしていきます!
自由雲台追加購入の理由
私が今使っている雲台はleofotoのLH-40という自由雲台です。今回買ったのはさらにそれより大型の自由雲台です。でも固定力が弱かったために追加で購入した、というわけではありません。星野写真を本気でやってみようって思ったのが購入の理由です!星をまともに撮影しようと思ったら必要になるのは赤道義です。買った赤道義は赤道義で別の記事で紹介します。赤道義っていうのは北極星の方向に向けて使うのですが、そうなってくると赤道義をのせるための雲台が必要になってくるってことですね。しかも「雲台」+「赤道義」+「カメラの重心が雲台の中心から離れる」ということがあってより強力な雲台が必要になったわけです。かつ、超望遠を使うときの雲台にも使用できればと思っているのです。星だけに特化するのであれば極軸微動雲台なるものがあるので、そちらを選ぶのがいいと思われます!
今使っている雲台
今使っている雲台はLeofotoのLH-40でa7IIIと私の使っている一番重いレンズ、Sigma 100-400mm f5-6.3 DG DN程度ではびくともしないぐらい強力な自由雲台です。あ、この望遠レンズ、風景写真では使っていないので、長時間露光するのであれば幾ばくか不安があります。微動だにしないか、と問われれば望遠レンズでは無理ですね。それでもかなり強固ですばらしい自由雲台です。
購入予定の赤道義
購入予定の赤道義はビクセンのポラリエUです。kenkoのスカイメモとか、ユニテックのSWAT-350とかも候補には上がってましたが、重さと値段を鑑みてポラリエUとなりました。
候補にしていた赤道義
Kenko スカイメモS
KenkoのスカイメモSはコストパフォーマンスが非常に良いので候補にしていたのですが、こちらはデザイン性があまり好みではなかったというのと重いというが致命的で今回はポラリエUにしました。山とかにもっていかないのであればむしろ重いスカイメモの方がいいと思います。伊豆で天の川を撮影している時に隣の人が使っていてよい写真を撮影していました。
ユニテック SWAT-350
ユニテックのSWAT-350はあれですね、Amazonとか楽天では買えないような超マニアックな代物ですね笑。ポータブル赤道義の精度としては一番良さそうです。なのですが、高過ぎて今回はあえなく候補から外してしまいました。お金が十分あればこれを選択したと思います。星撮影マニアならこれにしない選択肢はないですね。電源にUSBを使えないのは考えものかなぁと思いました。
購入した雲台と候補の雲台
今回は大型雲台を中心に選びました!なんて言ったって星も超望遠も固定力が重量ですので!
購入した雲台 ベルボン QHD-G7AS
2021年にベルボンはハクバに買収されて会社としては無くなってしまいました。終わり際(2年前に)にアルカスイス互換の雲台を発表したんですね。ベルボンの自由雲台の中ではハイエンドに当たります。
候補の雲台
leofoto LH-40
いやー正直LH-40がもう一つでもいいと思ったんです。でも、おんなじ物を買うって面白くないじゃないですか?それが最強だとわかっているのであれば確かにいいのかもしれませんが、自由雲台歴1台の私にとっては別のものを使ってみたいっていうのもあってLH-40はパスしました。しかも、もっと大きな力(モーメント)を受けることになるので、耐えれるのかってのも心配でした。
leofoto LH-55
より強力な自由雲台といったらLH-40の上位機種も候補に挙げないわけにはいかないのです。しかし、こちらは予算オーバーです。なのでパスとなりました。
Sirui K-40X
コスパで言えば最強の自由雲台です。ベルボンのQHD-G7ASとは4000-6000円ぐらい安い感じでしょうか。性能だけで言えばこちらでも良さそうだなとは思ったのですが、やっぱりベルボンの方が見た目がかっこいいなっていうのと、日本メーカーも応援しないとなと思いまして、最終的にはベルボンを選択しました。
開封と付属品の確認
段ボールにシールを貼ったパッケージングです。こうゆうパッケージの方が躊躇なく捨てれていいんです。結構重量がありますね。
中はぎっちぎちに詰め込まれています。
本体とアルカスイス互換シューは一体で、その他に説明書、六角レンチ、ねじ回しが入っていました。
外観と特徴の確認
本体を取り出しました。印象としてはデカいの買い過ぎたwって感じです。一個サイズが小さくても良かったかもしれませんw
いやーかっこいいです!ボールサイズは54mmでとてつもなく大きいくて固定力が強力なのが分かります。
作りはほんとにいいと思います。めちゃくちゃきれいです。
実はアルカスイス互換のプレートを使っているのはベルボンは初なんです。これを作って会社ごと無くなってしまいましたが…。
アルカスイスの締め付け機構で気になる点が一つありました。なんだか、普段使っているLH-40よりも締め付けに必要な回転数が多いです。前回状態から締め込み状態まで3回転強必要でした🤔クランプは取り替えれるようなのですが保証はしていないようです。取り替える必要もあまり感じていないので、そのまま使うつもりです😉
アルカスイス互換シューの作りは非常に良いと思いました。滑り止めのゴムはしっかりとプレート面から飛び出していて締め付けた後にずれるということはなさそうです。締め付け用のネジも手で回す部分の面積が大きいので締め付け工具が無くてもトルクをしっかりとかけれそうです。六角レンチが使えないことが気になる人いるかもしれません。
三脚取付穴
三脚取付穴はアダプター付きです。ベルボンの三脚は細ネジUNC1/4が基本ですが、ねじ回しでアダプターを外せば太ネジUNC3/8にも対応可能ですね。まあ、今時対応していない雲台の方が珍しいでしょう。
装着してみた!
三脚へ装着する!
私の三脚はLeofotoのLS-284CEXただ1本です。レベリングベースが一体になった仕様です。装着してみたところQHD-G7ASの方が若干径が大きくて頭でっかちです😉まあ問題ないでしょう!
ポラリエUと今の自由雲台も装着する!
ポラリエUとLeofoto LH-40も載せてみました。カメラも載せてみましたが全然問題なさそうです。むしろ固定力が高過ぎるかもしれません。まあ、性能高い分には問題ないんですよ😉
良かった点
かっこいい
見てください。カッコいいです。なにを安易なと、思うかもしれませんが、かっこいいって重要なんですよ。年をとってからさらにそう考えるようになりました。
超強力な固定力
固定力はほんとに素晴らしいです。ポラリエU+LH-40+a7iii+SIGMA 14-24mm f2.8 DG DNの星空撮影では全く問題ありません。これ以上を求めるのであればReally Right StuffやARCA SWISSのZ1+を買わないと駄目でしょうね。あくまで、固定力の話をするとです。気になる点はあるので、固定力だけで言うとよいと思っています。超望遠を使う人は要注意なので、自分の求めるスペックをしっかりと見極めて選びましょう。
QHD-G7ASの推奨積載質量は8kgとなっています😉機械設計を生業としているものから言いますと、ここは本来推奨トルクやモーメントとするべきで、8kgと書いてしまうから意味の分からないことになってしまうんですよね。実際自由雲台の軸中心に重心を置けばいくらでも置けるのだと思います。モーメントを積載質量に変換してしまっている問題があるので、実際の性能とメーカーのうたっている性能にばらつきがうまれてしまうんですよねぇ。
気になる点
アルカスイス互換シューの締め付けに回す回数が多い
ベルボンにとって初めてのアルカスイス互換シューですけど締め付けに必要な回し数が多いですね。leofotoのLH-40で言うとシューの締め付けに必要な回し数は1回転と幾ばくか(360度強)なのですが、こちらは3回転と幾ばくか(1080度強)です。その代わり、締め付け時には締め付けていっているという感覚があります。それは良いのですが、使ってみてすぐに気づきました。実用に問題あるかというと、そこまで問題ないんじゃないかという感じです。
水平パンストッパーを締めると回転してしまうこと
これは結構致命的だと思いました。パンストッパーをきつく締め付けると2.5度強マイナス側に動いてしまうんです。これってleofotoのLH-40ではなかったことなので驚いてしまいました。不具合じゃないですよね?????この雲台で、パンストッパーを使ってパノラマ撮影等をするのかというとしないと思うんですけど雲台の性能としてはどうなのかなって思ってしまいます。
トルク調整機構が使い辛い
真鍮でできたネジ部分でトルク調整機構というのがついているのですが、これが非常に使い辛いです。これを締め付ける側に回すと、締め付けを弱める側に回せなくなります。締め付けノブの操作範囲を制限する使い方なんです。通常はメモリ0~12段階まで締め付けれるのですが、1~12とか4~12とか下限側に下げれなくなるのです。これって今まで使っていLH-40とは操作の感覚が違っていて、LH-締め付けるノブの操作量は変わらないんです。慣れていないせいなのか、官能的によろしくないのかわかりませんがなんだか使い辛く感じてしまいました。
三脚取付メネジの設計
メネジサイズ調整のアダプター外すとわかったのですが、これ内部に貫通しています。あんまりよろしくないんではないかと思っていますね。埃や水滴等が内部に侵入したらどうなるのかと気になってしまいます。そして、太ネジ対応の目ネジがアルミっていうのも気になります。アルミってどうしても強度が落ちてしまうのと、アルマイトの酸化被膜が傷ついてしまうので、ここは最低でも真鍮にしとくべきではないかなぁと思いました。ステンレスとかが最強な気がしますが、モノ作りってのはコストとのバランスが本当に大変なんですよ…。私も設計者なので、難しさが分かりますが、ユーザーとしては経年劣化が気になるので、ここはマイナスポイントですね。
まとめ
今回は星景撮影に向けてベルボンの自由雲台QHD-G7ASを買いました。気になる点をたくさん書きましたが、今回私が必要なのはとにもかくにも固定力ですので、この値段でこの固定力、かっこよさは買いだと思います。メインの自由雲台にするかどうかというとちょっと悩みどころなのが細かな部分ですね。一番気になったところが、パンストッパーを固定しようとすると少し回転してしまうところです。それでも、抜群な固定力ですので、雲台の固定力で悩んでいる方は候補に入れてみてはいかがでしょうか?それでは!